【料理の基本】出汁の取り方をおさらい!昆布・鰹節・煮干しの扱い方

出汁の取り方

出汁は和食の質を高める重要な存在です。出汁と一口に言っても昆布や鰹節、煮干しなど様々な出汁の元となる食材があります。まさに料理の基本とも言える出汁の取り方は、沸騰(温度)、量、時間など初心者にはやり方が分からないことだらけです。今回は基本的な出汁の取り方を詳しく解説していきます。

  1. 目次
  2. 出汁は和食に深みを与える
  3. 出汁の取り方【昆布】
  4. 出汁の取り方【鰹節】
  5. 出汁の取り方【煮干し】
  6. 出汁の取り方【出汁パック】
  7. 定番出汁の取り方はこれで完璧!生活スタイルに合わせた出汁を取ってみよう

出汁は和食に深みを与える

和食の基本である味噌汁から煮物まで、出汁は複雑な味わいを決める非常に重要なものです。

しかし、現代では多忙な方が多いため、自分で出汁を取らなくても手軽においしく使える顆粒だしを使っているという方も多いでしょう。もちろん顆粒だしもおいしいですが、本格的な和食を作りたい場合は天然の出汁を作るのが一番です。

出汁の取り方で使用する食材で一般的なのは、鰹節や昆布、煮干しなどですが、他にもシイタケなどのきのこ類や野菜の皮などで取る野菜出汁などもあります。

種類豊富に存在する日本の出汁はどれも共通して旨み成分であるイノシン酸やグルタミン酸、グアニル酸などが多く含まれています

出汁に使える食材は他にどんなものがある?

上記で触れた定番の食材以外にも、日本で出汁が取れる食材は100種類以上あると言われています。例えばマグロやあご、焼きあご、ホタテ貝、干しエビ、アジ、鯛なども良い出汁が取れ、コクのあるまろやかなおいしさを引き出せる食材です。

出汁の取り方は基本の量とお湯の状態を覚えよう

鰹節や昆布、煮干しなどの出汁を取るために必要な材料は、質の良いものを選べば水1リットルに対して30gもあれば十分においしい出汁を取ることができます。

しかし、レシピなどで「沸騰させる」、「沸騰直前」と記載されていても、出汁作りが初めての方はこれらの状態が分からないという場合もありますよね。

温度計で測るという方もいるかもしれませんが、手元にない場合は鍋の中のお湯を見てみましょう。出汁作りで見かける「沸騰直前」は、鍋の回りに小さな気泡がポツポツと出る状態で、「沸騰させる」は鍋底からボコボコと大きな泡が出ている状態です。沸騰(温度)が分からない場合は、お湯の変化から判断すると目安になりやすいですよ。

  • 沸騰直前…鍋の回りに小さな気泡がポツポツと出る状態
  • 沸騰させる…鍋底からボコボコと大きな泡が出ている状態

また、出汁を沸騰させるタイミングは使う食材によって異なります。材料の中には沸騰させると香りが飛んでしまうものもあるため注意が必要です。食材に合った方法と正しい沸騰を行うことで、より上質な出汁に仕上がるということを覚えておくと役立ちますよ。

出汁の取り方【昆布】

昆布から取った出汁は様々な和食とよく合います。お吸い物や野菜料理、さらに精進料理まで幅広く活用できますよ。昆布出汁は上品な旨みと香りがあるのが特徴です。使う昆布は「真昆布」、「羅臼昆布」、「利尻昆布」、「日高昆布」などが適しており、煮出し、水出しの出汁の取り方があります。

昆布(煮出し)

昆布を煮出しで取るやり方は最も定番の取り方です。熱が入っているため、風味が豊かで味わい深い出汁を取ることができます。昆布出汁に合う料理はいくつかありますが、それでも基本的に和食全般に使える万能な出汁です。

【材料】

  • 水 1リットル
  • 昆布 30g

煮出し昆布の出汁の取り方

  1. 使用したい昆布のサイズにカットします。細かく切り過ぎると昆布の切れ端から出るアルギン酸という雑味の元となるヌメリが溶け出してしまうため、大きめにカットするようにしましょう。
  2. 昆布の表面に付着しているホコリや汚れを固く搾った布巾で拭いていきます。流水で流しても良いですが、昆布の表面に確認できる白い物質は旨みの元となるため、落としすぎないように注意が必要です。心配な方は水を使わず、布巾で拭く程度にしましょう。また、強く拭き過ぎると表面に傷がつき、アルギン酸が出るため優しくぬぐうように拭いていきます。
  3. 鍋に1リットルの水を入れ、30分程度浸しておきます。昆布は浸透圧によって細胞壁が破壊され、旨みがより引き出しやすい状態になります。時間がない方は5分でも問題ありませんが、夏場は30分、冬場は90分が理想です。
  4. 鍋に火を入れ、弱火~中火弱で煮出していきます。
  5. 昆布の切れ目から気泡が出現してきたら火を止めましょう。60℃になると昆布から気泡が出てきます。60℃を超えると雑味が出てくる可能性があるため、おいしい昆布出汁を取るための目安は昆布の気泡を見ることが大切です。
  6. あとは昆布を取り出して完成です。

昆布(水出し)

水出しは昆布を水に浸すだけで出汁が取れる初心者にも優しい出汁の取り方です。あっさりとした味わいと風味があり、作り置きや体のために昆布汁を飲みたいという方にもおすすめです。

【材料】

  • 水 1リットル
  • 昆布 30g

水出し昆布の出汁の取り方

  1. 煮出しと同様に大きめにカットした昆布の表面に付着したホコリや汚れを拭いていきます。
  2. 保存用のポットなどに水1リットルと昆布30gを全て入れ、冷蔵庫で8時間旨みを流出させていきます。
  3. 時間が経ったら昆布を取り出して昆布出汁が完成です。

12時間以上浸け込むと昆布からヌメリが出て透明感のない出汁に仕上がってしまいます。一晩漬けるイメージで、長時間の漬け込みは控えるようにしましょう。
※昆布を水に浸して出汁を取った昆布出汁は、細菌が繁殖しやすい環境となっています。そのまま飲む目的で使用する場合は、冷蔵保存であってもなるべく早めに飲み切るようにしてください。

出汁の取り方【鰹節】

昆布に続いて一般的である鰹節は、どのような種類を使うかによって出汁の取り方が異なります。鰹節が販売されているコーナーに行くと薄削りや厚削り、出汁パックなどの用途に合わせた鰹節が並んでいますが、どれを選んでも鰹節の香りとコクを引き出したおいしい出汁が取れます。また、鰹節の薄削りは煮出しと水出しの2つの取り方があります。

鰹節薄削り(煮出し)

鰹節薄削り

鰹節で出汁を取る方法で最もメジャーなやり方である煮出しは、熱を入れてしっかり鰹節の味わいを引き出すことができるため、コクを生かせる料理に向いています。味噌汁や煮物、鍋料理、スープなどのどれも定番な和食に幅広くお使い頂けます。

【材料】

  • 水 1リットル
  • 鰹節(薄削り) 30g
  • 差し水 100cc(20℃くらいの常温)

薄削り(煮出し)の出汁の取り方

  1. 深めの鍋に水1リットルを入れて強火にかけます。
  2. 沸騰したら差し水である常温水を100cc入れ、沸騰中のお湯の温度を下げます。
  3. 鰹節薄削り30gを投入し、再沸騰したら火を止めて2分程度置いておきます。
  4. ザルの中にペーパータオルなどを敷いたら、優しく静かに絞って濾します。

※鰹節薄削りはしっかりとコクを出せる種類のため、煮出しすぎは避けましょう。煮出すほど味は出ますが、その反面鰹の良い香りが飛んでしまいます。
※高温で煮出し過ぎると鰹に含まれるタンパク質が流出し、魚臭さを感じることもあるため、差し水をすることで高温になり過ぎないように調節しましょう。回数をこなしていけば鍋底に出現する気泡の量などで大体の温度が把握できるようになります。

鰹節薄削り(水出し)

鰹節の薄削りは味が出やすいため水出しでも出汁を取ることができます。煮出しとは違い、雑味がなくあっさりとした味わいに仕上がる水出しは、味噌汁に続いてお吸い物、煮物、和え物などの和食料理に合います。時間がなく、出汁を作り置きで保存しておきたい方にもピッタリです。

【材料】

  • 水 1リットル
  • 鰹節薄削り 30g

薄削り(水出し)の出汁の取り方

  1. 保存できる容器(ポットなど)に、水1リットルと鰹節薄削りを一緒に入れます。
  2. そのまま冷蔵庫に入れて8時間以上味が出るまで待ちます。
  3. 時間が経ったらあとは使う分だけ注いで活用しましょう。

※水出しは少ない手順で簡単に出汁を常備しておくことができます。水出し、煮出しともに冷蔵庫で保存すれば4日程度は使用することができますよ。

鰹節 中厚削り・厚削り

鰹節 中厚削り・厚削り

先ほどは薄削りをご紹介しましたが、鰹節には中削りや厚削りと呼ばれるものもあります。薄削りとの違いはたっぷりと時間をかけて煮出すということと、濃厚なパンチがきいた深いコクを出せるという点です。薄削りよりは香りが落ちますが、その分しっかりと感じられる旨みを引き出せるため、少なくなった香りをカバーしてくれます。豚汁やおでん、鍋料理によく合う出汁です。

【材料】

  • 水 1リットル
  • 鰹節中厚削り or 厚削りのどちらか 50g

鰹節中厚削り・厚削りの出汁の取り方

  1. 深めの鍋に1リットルの水を入れ、強火にかけます。
  2. 沸騰が確認できたら火を弱火に落とし、鰹節50gを入れます。
  3. しばらくするとアクが出てくるため、中厚削りなら20~30分程度煮出し、厚削りなら40分程度煮出していきます。
  4. 火を止めてザルの中に敷いたペーパータオルの上から優しく濾していきます。

※薄削りと比較してみると、中厚削りや厚削りはしっかりと色味を感じられる濃い出汁を取ることができます。厚削りは高温で煮出していくことでコクを引き出せます。

出汁の取り方【煮干し】

具がたっぷりと入った味噌汁や豚汁でも、しっかりと出汁の味を感じさせる煮干しは、強い味を引き出せる出汁食材の一つです。

煮干しは大きくなればなるほど脂肪の割合が増えてコクのある味わいに仕上がり、小さい煮干しほどあっさりとした出汁に仕上がります

さらに、煮干しは下処理を加えることで魚臭さを感じないおいしい出汁に仕上げることができます。煮干しも煮出しと水出しがあるため、それぞれ見ていきましょう。

煮干しの下処理

煮干しで取る出汁は、より質の良い出汁に仕上げるため下処理が非常に重要です。

頭と内臓を取ってから乾煎りすると、実際に出汁を取ったときの旨みの良さを実感できます

煮干しと言っても元は魚ですから、血液を含むエラがある頭と、苦味となる腹わたは取り除きましょう。不要な部分の除去が終わったら、フライパンで3~4分程度乾煎りしていきます。煎ることによって魚臭さを減少させることができ、風味も味も良い出汁になります。ちなみに小さな煮干しを選択すればこのような下処理を行わなくてもおいしい煮干し出汁を取れます。

また、煮干しは不要な部分を取り除くとその分重さがなくなります。40g程度煮干しを用意して、下処理が終わると大体30g程度になります。煮干し出汁も他の出汁と同様に煮出しと水出しがあるため、お好みの方法で出汁を取ってみましょう。

【材料】

  • 水 1リットル
  • 煮干し(下処理したもの) 30g

煮干し出汁の取り方(煮出し)

  1. たっぷり入るボウルに水1リットルと下処理をした煮干し30gを入れ、覆うようにラップを被せて冷蔵庫に入れます。時間は一晩が理想ですが、時間に余裕がない方は常温の水に30分程度浸けておきましょう。
  2. 時間が経ったら鍋にそのまま水と煮干しが入った内容物を入れ、中火強にかけていきます。
  3. 沸騰し出したら弱火に火を落とし、アクを取りながら4分程度そのまま煮出ししていきます。急いでいた方で常温水にあまり浸けられなかった場合は、20分程度じっくりと煮出しして旨みを出していきましょう。
  4. ザルの中にペーパータオルを敷いて、上から濾せば出来上がりです。

煮干し出汁 (水出し)

あっさりとした味わいの素朴な味わいの出汁が取れる水出しは、関西風うどんのつゆやお吸い物などの料理に適した出汁です。水に浸けるだけのお手軽手順で簡単に煮干し出汁を取っておくことが可能です。

【材料】

  • 水 1リットル
  • 煮干し(下処理したもの) 30g

煮干し出汁の取り方(水出し)

  1. 深めのボウルに下処理を終えた煮干し30gと1リットルの水を入れます。
  2. ラップをかけて冷蔵庫で一晩旨みを流出させていきます。
  3. 時間が経ったら水に色が付いています。あとはザルで濾して完成です。煮干し出汁も12時間以上水に浸けこんだままにすると魚臭さが出てきてしまうため、浸け込み過ぎは注意です。

出汁の取り方【出汁パック】

薄い袋の中に詰められた出汁パックは、手間をかけられない方におすすめの種類です。煮出すだけの工程しか要らず、濾す必要がないため手間と時間を削減できます。また、出汁パックは味噌汁や煮物に加え、うす味の麺つゆなどに合う出汁です。

【材料】
・水 800cc
・出汁パック 1袋

出汁パックの取り方

  1. 深めの鍋に800ccの水を入れ、出汁パックを入れたら中火にかけます。
  2. 沸騰してきたら弱火に落とし、5~6分程度煮出して火を止めます。

※出汁パックは思いの他たくさん出汁が取れます。1袋で大体約4人分の味噌汁に必要な出汁が取れ、煮出しや水出しと同様に冷蔵庫で4日程度保存することができます。

※出汁パックに使用するものは、原材料が鰹節だけのものを選ぶと良いでしょう。旨み調味料や塩、醤油などを一切使用していないため、離乳食作りや減塩食にも活用できます。

おすすめの出汁パック

もともと茅乃舎の出汁パックを使っていましたがスーパーで買えないので千代の一番に変えました。問題なく美味しいですよ。

千代の一番のサイトに行くと無塩の出汁パックも販売されています。
https://www.chiyonoichiban.co.jp/

定番出汁の取り方はこれで完璧!生活スタイルに合わせた出汁を取ってみよう

定番の鰹節、昆布、煮干しで取る出汁についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。料理において基本中の基本ですが、出汁の取り方は意外と複雑なため、分かりにくいと感じていた方も多いことでしょう。他にも野菜やエビ、シイタケなどでも出汁が取れますから、自分で取る出汁のおいしさを是非楽しんでみてはいかがでしょうか。

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