熟成魚を作る方法。ピチットシートを使えば超簡単!

熟成魚

熟成肉に続き、密かに楽しまれている熟成魚。上品な旨みを最大限に引き出せる熟成魚は新鮮な魚とはまた別のおいしさがありますが、腐りやすい魚の熟成は血抜きや内臓の処理、期間など知識がないと難易度が高めです。そこで今回は熟成魚作りに便利なキッチンペーパーとラップ、シートを使った方法をご紹介します。

  1. 目次
  2. 熟成魚はすごい!
  3. 魚が本当においしいのは死後
  4. 魚は血抜きなどの下処理をしないと熟成せずに腐る
  5. 熟成魚を作る期間や魚の選び方
  6. 熟成魚の作り方と期間
  7. 最高級の旨さは熟成魚でこそ!

熟成魚はすごい!

お肉やお酒、様々な食品が適正な方法を経て熟成され、食品が持つワンランク上のおいしさを引き出す工夫がされていますが、近年エイジングフィッシュと呼ばれる熟成された魚が釣り人の間で流行しています。

釣れたてほやほやの新鮮な魚が一番おいしいと言われている時代から、締めて少し寝かせた魚が最もおいしいと言われる時代に変わりました。釣ってすぐの魚は少々水っぽい場合がありますが、熟成させた魚はまろやかなコクのある味わいを楽しめます。

熟成とは

熟成とは、特定の食品に温度や湿度、時間などの条件を設けて長期間置き、化学変化が生じることです。

どんな魚が熟成に向いている?

豊富に存在する魚介類ですが、熟成に向いている魚と向いていない魚があります。初めから食感を楽しむようなタコやイカ、貝類は熟成させるよりも、やはりそのまま食べた方がよりおいしく食べられるでしょう。もちろん熟成させた方がよりおいしくなるものもあり、好みに左右されるところです。

また、手を出しやすい青魚も熟成にあまり向きません。いわゆる足が早いと言われる青魚は熟成の見極めが非常に難しく、旨みを出すはずが味の低下に繋がる可能性があります。更に血合いが多めな魚も熟成させると生臭くなることがあるため不向きです。

しかし、マグロなどの魚は丁寧に血合いを取り除くことによって、熟成させると溶けるような優しい口当たりの味わいに変えることができます。

こういった点から、熟成に向いている魚はヒラメやカレイ、ノドグロなどの白身魚です。新鮮な状態はコリコリ、プリプリとした食感が味わえますが、味は薄めです。しかし、熟成させて奥底に眠っている旨みを引き出せば、とろりととろけるような力強いコクを味わうことができます。

また、白身魚の他にも体が大きい魚も熟成向きだと言えます。魚体が大きければ大きいほど、その魚が持つ旨み成分が多くなるため、熟成させるとその分旨みを引き出すことができます。

魚が本当においしいのは死後

新鮮な魚ほどおいしいという認識から、少し寝かせた魚の方がおいしいと言われるようになった理由は、シンプルに味の質が上がるためです。

魚は釣ってから絶命、死後硬直、腐敗という順番で質が落ちていきますが、魚は死んだ後に身に含まれるアデノシン三リン酸(ATP)という生体エネルギーが時間を置くことで分解され、旨み成分であるイノシン酸(IMP)に変わります。

新鮮な状態の魚にはアデノシン三リン酸が多いため、コリコリとした歯ごたえのある食感を味わえますが、魚のコクと言える旨みはあまり感じられません。期間を置いて熟成された魚はイノシン酸が勝っている状態になるため、旨みやコク、深みのある本当においしい魚に変わります。

ちなみに、扱う魚の種類や締め方によって変動しますが、アデノシン三リン酸がイノシン酸に変わる絶頂期は半日~数日後だと言われています。

数日間熟成させた魚の旨みはイノシン酸が関係していますが、10日~1ヶ月などの長期間熟成された魚の旨みはグルタミン酸の影響が大きいとされているようです。

魚は血抜きなどの下処理をしないと熟成せずに腐る

熟成魚はただ期間を置くだけでは完成しません。上手な熟成魚を作るためには、入念な下処理が必須です。

準備した魚は内臓、エラ、血合いなどを全て丁寧に取り除く必要があります。魚の内臓には消化酵素や食べたエサが入っているため、魚の部位の中で最も劣化しやすい箇所だと言われています。

エラや血合いについても細菌などが非常に繁殖しやすい部位のため、熟成魚を作る際は必ず除去するようにしましょう。

また、はらわたの周囲、背骨、頭の回りなどに付いた血の水洗いや、ウロコを取る作業も必須になります。少しでもこのようなものが残っていると、細菌の繁殖により腐敗してしまう可能性があります。

熟成魚を作る期間や魚の選び方

種類豊富な魚は繊細でプロの知識が必要になる場面も多々あります。奥が深い魚を上手に扱うには最低限の知識が必要です。ただでさえ品質に影響されやすい魚を更に熟成させるためには、必要な期間や重要になるポイントを押さえておきましょう。

熟成魚に使う魚の選び方

熟成させる魚に必要なのは何よりも新鮮なことがポイントです。イノシン酸に変化するアデノシン三リン酸は、水揚げされた魚が暴れたり苦しんでストレスがかかることにより減少します。

旨み成分が抜けた魚はいくら熟成してもおいしさが戻ってくることはありません。自然死を迎える前段階で適切な締めを行うことがその魚の鮮度を左右しますが、販売されている状態ではどのような状態で並んでいる魚か分かりません。

基本的な鮮度の高い魚の見分け方としては、目が透明に澄んでいること、ウロコの剥がれがないこと、表面にツヤと鮮やかさがあること、お腹に弾力があることなどがチェックポイントになります。

それでも魚に詳しくない方には分かりにくいため、魚屋などで相談しながら選定するのも良いですね。個人の判断だけでは品質が劣化した魚を選んでしまうこともあり、熟成過程で腐敗させてしまう場合があるため注意しましょう。

熟成魚の作り方と期間

キッチンペーパーとラップ

熟成魚を作る方法で手軽なのがキッチンペーパーとラップを使ったやり方です。

  1. 用意した魚を丁寧に真水で洗い流し、ウロコ、エラ、内臓、血合いなどを取り除きます。釣った魚の場合は小型魚であれば氷の中で即死しますが、中型魚は即死しない場合があるため、エラの根元に包丁を入れて海水が入ったバケツに漬けることで血抜きが可能です。
  2. 魚に付着した水気を拭き取り、お腹に溜まった水もしっかりと拭き取ったら、軽く塩を振りかけます。
  3. 魚全体をキッチンペーパーで包みます。お腹の中にもキッチンペーパーを入れておきましょう。
  4. 最後にラップでくるんだら冷蔵庫に入れて寝かせます。魚から水気が出てくるため、1日1回は必ずキッチンペーパーを交換してください。そのまま2~3日様子を見たら熟成は完了です。

ただし、臭いがキツイと感じた場合は熟成ではなく腐敗している可能性があるため、食べずに破棄してください。

寝かせている間はなるべく魚を触らない、冷蔵庫を開けないという点が鉄則です。温度変化が生じると魚にストレスがかかるため、傷みやすい原因になります。

ピチットシート

下処理から保存まで幅広く活用できるピチットシートは、魚調理に大活躍のアイテムです。短時間で塩を使わずに密着し、脱水できる優れたピチットシートは、刺身用に適したタイプや一夜干しに適したタイプ、更には干物作りに適したタイプまで用途に合わせて選ぶことができます。

そんなピチットシートは旨みを閉じ込める、風味を引き立たせる、生臭さの減少など魚をおいしく食べるための工夫が詰め込まれています。

使い方は非常に簡単で、シートにくるんで半日程度冷蔵庫に入れるだけです。表と裏がないため、シート全体を自由に使うことができます。ピチットシートを使うコツは、包む際に空気を抜きながら魚とシートが密着するように包むだけです。
内臓を抜いたお腹の中にもピチットシートを詰めておくと更に良しです。

短期間で旨みがぎゅっと凝縮されたお魚を楽しめます。

熟成魚になった目安は?

白身魚の場合、熟成した魚の見極めは身の色で判断します。色が少し飴色になったらちょうど良い食べ頃です。しかし、微かにでも色のくすみが出てきたらベストな状態を通り過ぎた「熟成しすぎ」の合図です。

最高級の旨さは熟成魚でこそ!

熟成魚についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。一般的な考えでは、なるべく早く新鮮なうちに食べることがお決まりですが、期間を置くことによって魚が持つ本来のおいしさを引き出せることが分かりました。自分で作ることもできますが、熟成の見極めが難しいこと、魚の種類などによっては熟成を通り越して腐敗したものを口にする可能性があるため、できるだけプロの目を通過した飲食店などで楽しむのをおすすめします。

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