干しアワビはなぜ高い?中華料理で珍重される干しアワビの事情とは

干しアワビ

日本でも人気が高い中華料理は、和食や洋食と並んで人気の高い料理です。そんな中華料理で珍重されているのは干しアワビと呼ばれるアワビを乾燥させた食材です。しかし、干しアワビはなぜ値段が高いのでしょうか。基本的な使い方である戻し方や使い方、そして作り方なども併せてお届けしていきます。

  1. 目次
  2. 中華料理に欠かせない干しアワビ
  3. 干しアワビはなぜ高い?
  4. 干しアワビの戻し方
  5. 干しアワビの使い方
  6. 干しアワビの作り方
  7. 干しアワビの凝縮された味わいを楽しんでみよう

中華料理に欠かせない干しアワビ

干しアワビとは中国で三大食材の一つとして数えられている高級食材です。
日本で食べられている活きアワビも値段が高いことで知られていますが、手間や時間がかかっている干しアワビはそれ以上の値段が付きます。

干しアワビは、漁獲された活きアワビの殻を取り、茹でてから天日干しして乾燥させます。そのまま食べてもおいしいアジやホタテなども干したものが販売されていますが、同じように干しアワビも干して乾燥させることによって、旨みが増すというメリットがあります。

干しアワビは茹でて天日干しさせることで旨みや風味が凝縮されます。また、料理の材料として戻した際には、より一層閉じ込めたアワビの深い味わいを楽しむことができます。そんな噛むほどに味が出てくる干しアワビは、多くの人が楽しむ中華料理に欠かせません。

干しアワビはなぜ高い?

前述したとおりアワビは干して乾燥させることでうま味が凝縮され美味しくなるわけです。

単純に獲れたアワビを天日干しして時間が経てば「はい、できあがり」ではありません。干アワビに適している
材料を使い手間と長い時間をかけて乾燥させるため値段は高くなるのです。

干しアワビに適しているものとしては、日本の青森県大間町産のものや岩手県大船渡市吉浜産のものなどで、これらはブランド化されかなりの高値で取引されています。

干しアワビは日本産

干しアワビは日本でお目にかかることはほぼありません。干しアワビは江戸時代に日本で生産され、中国へと輸出されたまま現在でもその形を保っています。

日本産の干しアワビは常に値段が高く設定されており、ブランドになるほどおいしい「吉浜(キッピン)」は、岩手県で干しアワビの産地となっている地名から付けられています。

また、東北地方太平洋岸で獲れた天然蝦夷(エゾ)アワビは、江戸時代から続く干しの技術が使われているため現地では高級品として扱われています。

日本で中華料理が食べられるお店でも干しアワビを取り扱っていないのは、逆輸入せざるを得ないためです。非常に高価な食材として認識されているため、例え高級店としていても手軽に手を出せる食材ではありません。そのため、干しアワビを日本で食べるためには、一度中国へ輸出されたものを再び日本に輸入する「逆輸入」として手に入れる必要があります

また、干しアワビは中国でお金に例えられ、「乾貨」と呼ばれており、非常に貴重な食材であることも伺えます。

干しアワビの戻し方

干しアワビは乾燥している状態のため、おいしく食べるためには戻す必要があります。少々手間や時間がかかりますが、手順はそこまで難しくありません。ただし、戻すだけなのに「その他の材料」が豪華です。

干しアワビの戻し方は普段の料理で使用することはあまりない食材を使います。また、出来上がりまで時間がかかるため、余裕を見ながら戻していきましょう。

材料(干しアワビ4個分)

  • 干しアワビ(大間産) 4個
  • ひね鶏(もしくは国産地鶏) 1羽
  • 豚肉(あばらブロック) 500~1kg
  • 中国ハムの皮(なければベーコン) 100g
  • ネギ 1本
  • 生姜 適量
  • 紹興酒 大さじ2

干しアワビの戻し方

  1. 冷蔵保存バッグに干しアワビと水をたっぷり入れ、このまま24時間常温で保存します。しっかりと戻すことが最優先なので、48時間でも問題ありません。
  2. 保温調理鍋(魔法鍋やシャトルシェフ、圧力鍋など)に干しアワビを入れ、20分煮込んだらそのまま保温鍋で保管します。8時間程度経過すると中の温度が下がるため、再び沸騰する寸前まで加熱していきます。
  3. 豚肉、鶏肉、中国ハムの皮、ネギ、生姜、紹興酒を保温鍋に入れて沸騰しない程度に1時間煮込んでいきます。
  4. 豚肉を別の料理に使いたい場合は、4時間以上煮込むと形がなくなる可能性があるため、先に取り除きましょう。
  5. 保温鍋で4時間保管します。時間が経ったら堅さを確認しましょう。ナイフで切れるほどの柔らかさになったら戻しは終了です。
  6. 確認してまだ堅さが残っていたら、更に4時間保温していきます。アワビが柔らかくなるまでこの繰り返しです。

※ひね鶏とは「親鶏」、「廃鶏」などと呼ばれる卵を産み尽くした鶏のことです。「ひね」は古いという意味を持ち、卵を産まなくなった鶏のため、肉に栄養成分が行き渡っている状態です。そのため、噛むほど旨みが出る鶏肉です。

※中国ハムは日本への輸入が禁止されているため、通販で入手できる中国ハムは日本産のものになっています。

※この戻し方は天然乾燥の大間産干しアワビの戻し方です。使用する干しアワビはその年のものを使いましょう。機械乾燥の干しアワビは2年以上経過したものになると、プロでも戻すのに失敗することがあるようです。

干しアワビの使い方

干しアワビは下処理に時間がかかりますが、その分旨みが詰め込まれたおいしさを味わうことができます。柔らかくなった干しアワビは、味をつけて煮込めば中華料理だけではなく、和食にも活用することができますよ。

干しアワビご飯

干しアワビご飯

干しアワビは事前に戻しても良いですが、混ぜご飯は干しアワビの戻し汁を入れることによってよりおいしくなります。ふっくらとしたご飯とコクのある旨みを持つ干しアワビご飯は絶品です。

作り方はこちら(クックパッド)

干しアワビの煮込み

本格的な干しアワビ料理を楽しみたい方には煮込みがおすすめです。特に大きい干しアワビであれば、食べ応えは抜群です。使う材料と手間は多めですが、それに見合ったおいしさがあります。

作り方はこちら(辻調グループ)

干しアワビの作り方

せっかく干しアワビに興味を持っても、中々手が出しづらいのが現実です。入手しやすい通販などもありますが、干しアワビは自分で用意した活けアワビでも作ることができます。干しアワビと活けアワビの違いを味わいたいという方は、下記でご紹介する干しアワビの作り方を参考にしてみてくださいね。

【材料】

  • 活け黒アワビ 1個
  • 塩 大さじ1(洗う用) アワビの重さ1割の量
  • 塩 大さじ1(漬ける用)
  • 水 1リットル

【必要器具】スチームコンベクションオーブン

干しアワビの作り方

  1. 干しアワビの殻と身の部分の隙間に木杓子などを差しこんでアワビの身を取り出します。
  2. アワビの身を取り出すと、裏側に肝があります。オスであれば白色、メスであれば緑色をしています。肝は取り除きますが、他の料理に使えるため取っておくのも良いでしょう。
  3. 大さじ1の塩でアワビの表面に付着したヌメリをたわしなどで擦り、綺麗にしていきます。
  4. 水で洗い、水分を拭き取ります。アワビの重さ1割の塩をまぶしてビニール袋に入れ、冷蔵庫で2晩置いておきます。
  5. 2晩経ったらアワビを袋から取り出し、水1リットル、塩大さじ1の塩水に漬けて75℃に設定したスチームコンベクションオーブンで40分蒸します。
  6. アワビの表面を拭いたら天日の下で2ヶ月乾燥させて出来上がりです。天日干しする際はヒモなどでアワビを吊るしておくと乾燥させやすいですよ。

干しアワビの凝縮された味わいを楽しんでみよう

日本では滅多にお目にかかれない干しアワビについてご紹介しました。活けアワビもそれなりの値段が付けられますが、手間のかかる干しアワビは更に高級品として扱われています。活けアワビと干しアワビの味の違いを楽しんでみたいという方は、活けアワビから自作してみたり、通販などで入手しやすいルートを使って味わってみてくださいね。

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